Mars_NWE on Linux

 DOSやTOWNS-OSでネットワークファイルシステムを扱おうとすると、MS-LANMANとかNetWareということになるものの、プロトコルとサーバーが鬼門だったりする。

 まず、MS-LANMAN系は基本NetBEUI(NetBIOS over TCP/IPは推奨できない)。しかしサーバーがNTか9xになってしまう。こんなのがいるとSMB1を生かし続ける羽目になる。

 一方、NetWareだとNCP over IPXで、Linuxの上にMars_NWEでサーバーを立ち上げる方法がある(DR DOS 7付属のPersonal NetWareとか、CalderaのNetWare Server for Linuxを使う方法もある)。なお、以前はFreeBSDでもMars_NWEが動いたものの、FreeBSDでIPXをサポートする最後のバージョンは8で、かつ32ビット版のみ。とっくの昔にサポートが切れてる。

 ただ、LinuxでもIPXサポートは2018年6月に除かれており、カーネルバージョンとしては4.16が最後、LTS版では4.14までとなっている。LTSなので2024年1月までサポートされる予定であるものの、サポート切れの後はエミュレータの中で動かすとか、Raspberry Piのような専用機材で運用することが望ましい。

 Mars_NWEでNetWareサーバーを構築する場合は、Linuxカーネルが4.14のものを選ぶことになる。DebianだとStretch、9.9以降が該当する。Raspberry Pi OSだとRaspbian時代のStretchの最新版になる(つまりRaspberry Pi 3+以前の機種しか対応しない)。Debianだとそのまま行けるものの、Raspberry Pi用のように専用にカーネルを構築しているようなディストリビューションではIPXを有効にしてカーネルを再構築することになる。

 Mars_NWEはパッチを当てたものが公開されており、最新は0.99pl. 23となっている(http://ftp.disconnected-by-peer.at/ncpfs/mars_nwe-0.99.pl23.tar.bz2)。パッケージになっているのは古いものが多い。

 インストールは簡単で、解凍してcmake .で行けてしまう。設定方法はいろいろなサイトがあるので省略。

最悪の後手後手。

 感染すること自体はお気の毒と思うけれども、積極的に出歩くとか会食する輩には殺意しか覚えず。マスク会食なんて馬鹿なことを言ってる時点で頭からして手遅れでしたけどさ。

 「数日様子を観る」? これって虫歯を放置してから治療する歯医者のセリフでしょう? 様子を観たところで改善するわけがない。為政者が自民党、知事が維新とか全体主義者もどきの時点で終わってると言えばそうだけど、どう見ても旧民主党政権の方がまともでした。

 国境は閉じる必要はなくて、入った後すぐにどこにでも行けるのが問題なわけで。国籍で入国拒否は無意味(国際法的に自国民を入国拒否できないため)なので入国自体は通常通りにして、単純に二週間缶詰にすれば良い話。

 市中に広がった後は、長距離移動の抑制とレストランの閉店という話になるでしょう。今後も同様の現象が起きるのは間違いないので、飲食業界は現在の業態を維持できなくなる可能性が高く、もはや産業構造の転換を促すしかない。

 この程度のことは半年前には言えた話で、最悪の後手後手。

FM-TOWNSの電池交換。

 TOWNSのメモリーバックアップ電池が切れたので交換してた。私のTOWNSは文教モデルのSJ(FMTWSJ53)で、一般モデルで言うとFresh ES。文教モデルなのでDSLINK FM50L186+FM16ZAが刺さってたけど、10BASE-2/5なのでFM50L186をFM50L187に換装してる。

 皆さんおっしゃる通り、FM-TOWNSⅡ Freshは分解して電池にたどり着くまでが遠くて、分解と組立に一時間弱という。しかもこいつのボタン電池が基板にスポット溶接されてるという極悪仕様なので、電池ケースを買ってきてはんだ付け。もとの電池はCR2450だったけど、入手性というかまとめ買いしているCR2032。

 あと、手元に16 MBのメモリーが2枚あったので挿しておく。T-OSでしか遣わないけど合計40 MBなり。

 CPUは諸元表では486DX2 66 MHz、分解してみたらCyrix Cx486DX2-V66のQFP版が表面実装されてた。Intelじゃないあたり文教モデルらしいけど、まさかのCyrix。i486SX以外はCPUカード(オーバードライブカード)にCPUが載ってるものだと思ってた。しかも富士通純正のオーバードライブカードに載ってるCPUはカードにはんだ付け。ソケットだったら手持ちのPentium ODP (P24T)とかCyrix 5x86-120GP、AMD Am486DX5あたりが流用できるんだけどねぇ。

CPSファイター。

 ハードオフCPS(CAPCOM POWER STICK)ファイター(CPS-A10CA)が転がっていたので購入。四四〇〇円なり。レバーは三和JLW。

 購入した大きな理由はPCアダプター(CPSF-PC)がついてたから(標準でついてるのはスーパーファミコンファミコン用のケーブルのみ)。このアダプターはTOWNSとX68000ATARIパッドポートに接続するためのもので、TOWNSだとFMT-PAD601互換になる。まあ、自分の手持ちで6ボタンパッドなゲームはスーパースト2くらいだけど。他はブランディアサムライスピリッツだったっけ。

 ちなみにTOWNSの6ボタンパッドの中身はこんな感じ。

www.awa.or.jp

 TOWNSやX68000で6ボタン対応の市販アケコンはこいつしかなくて、それ以外の方法だと乗っ取り(FMT-PAD601はプレミアがついてしまってるのでおすすめしない)をするか、上の回路で自作するしかない。X68000ではチェルノブアダプターでメガドライブパッドを使う方法があるものの、信号が違っていて、FMT-PAD601では8ピンのH/Lで上下左右とZYXCを切り替えるのに対して、メガドラ6ボタンパッドは時分割送信をしている。

applause.elfmimi.jp

 ついでに言うと、TOWNSでは8ピンをHにしているソフトがあり(例えばぷよぷよ)、FMT-PAD601では上下左右・select・runが動かない。そのためCPSF-PCには2ボタンと6ボタンの切り替えスイッチがついている。

今のFFmpegのエンコードオプション

 今のFFmpegエンコードオプションはこんな感じ。デインターレースと24pをどうするかはかなり迷うところで、

  1. pullup,dejudder,fps=24
  2. yadif=0:-1:1,decimate,fps=24
  3. bwdif=0:-1:1,decimate,fps=24

のいずれか。24000/1001 fps→24 fpsへの変換はframerateなどでなくfpsフィルターを用いる。これは下手にframerateで補完をかけると残像を作ってしまうため。

1080i (1920x1080 px)をデインターレース、24pにしてロゴを消し、BDAV用のm2tsにする例

$ for f in *.ts; do ffmpeg -analyzeduration 60M -probesize 70M -i "$f" -vf pullup,dejudder,fps=24,removelogo=logo.png  -acodec copy -async 1000 -pix_fmt yuv420p -vcodec libx264 -tune film -x264opts "nal-hrd=vbr:aud:colorprim=bt709:transfer=bt709:colormatrix=bt709:sar=1/1:weightp=0:b-pyramid=strict:slices=4:bframes=3:keyint=24:vbv-maxrate=40000:vbv-bufsize=30000:ref=4:level=4.1" "${f%.ts}".m2ts 2>>error.txt; done

1080i (1440x1080 px)をデインターレース、24pにしてロゴを消し、BDAV用のm2tsにする例

$ for f in *.ts; do ffmpeg -analyzeduration 60M -probesize 70M -i "$f" -vf bwdif=0:-1:1,decimate,fps=24,removelogo=logo.png  -acodec copy -async 1000 -pix_fmt yuv420p -vcodec libx264 -tune animation -x264opts "nal-hrd=vbr:aud:colorprim=bt709:transfer=bt709:colormatrix=bt709:sar=4/3:weightp=0:b-pyramid=strict:slices=4:bframes=3:keyint=24:vbv-maxrate=40000:vbv-bufsize=30000:ref=4:level=4.1" "${f%.ts}".m2ts 2>>error.txt; done

wineでAviutlを動かしてたり。

 昼間にNHK総合未来少年コナンをやっていたので観てたり。横ではiPodのデータベースがぶっ壊れたので、iTunesファームウェアを復旧してからGTKpodで楽曲を転送してた。

 自分用メモ。再起動はHOLDをオンオフしてからセンターポタンとメニューポタン押し続け。ディスクモードにするのは再起動中のリンゴが表示されているところでセンターボタンと再生ボタンを押し続け。ファームウェアの復旧がうまくいかずリンゴが表示され続ける状態になったので、ディスクモードにしてからiTunesで改めて復旧させたという。

 wineでAviutlを動かしてたり。途中x264guiExの導入で詰まるも、手動で導入することで解決。

 大半のことはFFmpeg、時折Handbrakeなので、かなり勝手が違いますね。とは言ってもやるのは録画を読んで、インターレース解除と逆テレシネしてから透過ロゴ処理して伸ばしてx264で書き出すだけなのだけど。何せ透過タイプのロゴの一部ではFFmpegのremovelogoでは消せず、ぼかすしかない。

 ……しかし、L-SMASH Works File Readerで読み込んだTSファイルのフレームレートが思いっきり間違ってたり(27 fpsって何? 指定して読み込み)、インターレース解除と逆テレシネに派手に失敗(フレームレート誤爆が原因)してる。

 おまけに2KなBluray設定でエンコードするとすごく時間がかかりますねぇ。27分をエンコードするのに2時間半、4 fpsちょっとしか出てない。wineが入ることによる余計な処理は小さいので、フィルターと多分32 bitだからかなと。

昨日から環境を移行中。

 ボード類を全部移して、ソフトを再導入したというのが実態。今までのはA10-5700だったけど、やっぱりすごく発熱していた。

 OSは不本意ながらUbuntu 19.04。ASRock AB350+AMD Ryzen 2400Gの組み合わせではDebianインストーラーの画面が乱れるため。マザーボードを変えると映るものの、今回はUbuntuにした。

 ソフトウェアはGNOMEなんて使ってられないので総取替え。WDMWindowMakerとなっていて、ほぼDebian sid相当。

 IMはDebianでFMV-KB211を挿していたPCではこれまでuimだったけど、今回fcitxに変更。理由は中国語入力(RIME)のため。iBus? あんなの無理。

富士通の親指シフトキーボード終了

 ええ!? と絶叫しましたさ。

 ただいま打っているキーボードは富士通のFMV-KB211。現代ならキーボードエミュレーターがあるし、市販品ならポメラとかあるので打てなくなる事態はないけど。でも予備にもう1枚FMV-KB211が欲しいかも(なければFMV-KB631かぁ……)。

 自分は以前に書いたとおり日本語入力は親指シフト入力で、キーボードでのローマ字入力は極めて遅くてはっきり効率が悪くなる。携帯電話に至ってはポケベル入力していたので、今時のフリック入力は全く慣れず手書き入力(Windows Mobileとか……)の方が早いくらい。

 皆さんローマ字入力だけど、JIS X 4063:2000という廃止規格はあっても、lで拗促音を入力してみたり、qで「。」を入力してみたり(OAKだ)といった方言で引っかかったりする。そもそもこいつら訓令式でもヘボン式でもない変態ローマ字(99式モドキ)なのに、何でこんな入力になってしまったんでしょうかね。

 ローマ字入力の利点はアルファベッドの入力にも役立つというけど、旧JISキーボードと101キーボードでは同じQWERTYと言っても配置が細かく異なっているし、仏語とかになってしまうと派手に変わるから、半分冗談としか思えず。そもそも普通の日本人が英語、コマンドでもプログラムでもいいけど、アルファベッドをバリバリ入力するなんてかなり疑問だったり。

 日本語キーボードの代表的な配列と言うと、旧JIS以外は実際に販売されていた親指シフト、新JIS、TRON、M式でしょうかね。TRONとM式は標準だと物理形状が大きく異なるので導入が厳しいでしょうね(M型のような簡易版もあるけど)。親指シフトは比較的導入しやすいけど、自分用のPCで大量の文章を打つような人にしか私はおすすめできない。

 結論を言えば、直ちに困ることはないけど寂しい。

 夕方、首都圏と北海道の緊急事態宣言は今日も明けず……。

国民と向き合う気のない奴ら。

 私の自民党政権に関する結論は、結局のところこの一言に尽きる。いくら威勢のいいことを言ったところで、根っこが自己保身だとか権力欲なのが見え隠れしている。辛うじて維新より多少マシくらいの立ち位置でしかない。こいつら口はともかく、本音では国民が賢しくなることを望んじゃいないし、自分の言うことを聞けばどうでも良いと思っている。

 1993年以降の奴らのうちでまともに評価に値するのは、小渕・福田の両名のみ。毀誉褒貶半ばして小泉が入るかどうか。大嫌いだけど。

 奴らは大震災の時の対応を非難しているけれども、民主党政権は自分が何をできないか知っていたし、少なくとも人の話を聞いてくれた。今の奴らは能力も権限もないのに人の話を聞かずに自分でやろうとして、しかも責任を取らない。

 個々人には見るところがある? 近衛文麿劣化コピーを神輿にしているとか、腐敗を放置している時点で同罪でしょう?

ハードウェア更新方針。

 正直、ハードウェアを更新したい。

  • 動画のエンコードが遅い: AMD A10-5700ではねぇ。
  • 録画してるとシステムを落とせないし、アップデートもかけられない。

 入れ替え用にRyzen 5 2400Gを購入しているのだけどI/Oエラーで不安定で、出方からしてどうもメモリーっぽい。ダウンクロックしてダメなら、メモリー交換でしょうね。安定すればA10-5700の倍以上の性能になるのだけど。

 後者については録画をRaspberry Pi 4で行うというのが良さそう。ということで買った。ただいまヒートシンク待ち。

 追記。Ryzen機を調べたらやっぱりメモリーが1枚ぶっ壊れてた。16 GB 1枚ではきついので(現行が16 GBでけっこうつらかったりする)、32 GBを2枚か16 GBを1枚を買い足すことになりそう。いやはや。

プラグ断線修理。

 結局、在宅勤務という名の外出禁止状態ですねぇ。

 昨日はプラグ部分が断線してしまったApple In-Ear Headphones with Remote and Micを直してました。まあ、プラグ部分を交換したと言えばそうだけど、iPodのケースに空いている穴よりプラグ根元の直径が小さい、かつΦ3.5 mmの4極という仕様(相手がiPod 5.5Gなので要らんといえばそうだけど)合うものがなかなか見当たらず。

 Appleな4極イヤホンジャックは先端からL、R、GND、マイクという構成で、Apple In-Ear Headphones with Remote and Micのケーブルの中身は緑がL、赤がR、銅色と緑・赤の斑らがGND、白被覆線がマイクでした。

 イヤフォン(何かのおまけが多いので買ったものに限る)とかヘッドフォンは、

  • STAX Λ Basic
  • Roland RH-200
  • Apple In-Ear Headphones with Remote and Mic
  • JVC XTREME XPLOSIVES HA-FX33X-B

なんて具合なのでして。奇しくも静電型とダイナミック型のヘッドフォン、バランスド・アーマチュア型とダイナミック型のイヤフォンが各1個となっているものの、意図的でなく。ダイナミック型のヘッドフォンがAIWA HP-X121を起点にTEAC HP-660やらSONY MDR-CD380、SONY MDR-Z500DJという遍歴で、最終的にMDR-Z500DJを親にあげた結果としてこうなったと。

 ヘッドフォンについては最終的にSTAXで決着がついたけど、STAXはドライバーユニットがあるので持ち歩くものじゃないし、Roland RH-200はありがちな音(Audio TechnicaのATH-M30のOEMだけど、ハウジングの形が違うので特性がやや異なる)なのでモニター確認用でしかない。そもそもヘッドフォンはかさばるので持ち運ぶ気にならず。

 イヤフォンの音質でいうと値段的に4倍も違うHA-FX33XとApple In-Ear Headphonesを比べてはいけない。結局持ち歩くのは自然とApple In-Ear Headphonesになり、酷使して断線に至ったということ。

 ちなみに現有のディジタルオーディオプレーヤーは、今は

  • iPod 5.5G (MA446J 黒): 30 GB HDDを256 GB CIF SSDに換装。
  • iPod 5.5G (MA444J 白): 30 GB HDDモデル。3個2の残り物なので、液晶のドット欠けがあったりする。

の2台で、補助的にiPhone 5 64 GBモデルを扱う程度。iPhone 6は128 GBモデルだけど音楽は空。あと音楽用でなく語学用でMicroSDなノーブランドMP3プレーヤーが2台。

 以前はCOWON X7なんて遣ってたけど、160 GBのHDDは当時としては大きく電池もやたら持ったものの、重量がiPodの136 gに対して212 gもあったのであまり持ち運ばず、最終的に2013年に香港で液晶が割れて廃棄(iPhone 5を買ったのと入れ違いの形……ありがち)。

 最初に買ったディジタルオーディオプレーヤーは確かRio Volt SP100かと。こいつはCD-R/RWに焼いたMP3データを再生するタイプ。今じゃポータブルCDプレーヤーにはMP3再生機能がついてるけど、当時は画期的でした。まあ、CD一枚分のMP3を再生する前に電池が切れる代物でしたけど。あ、iPod 5.5G with 256 GB SSDで電池持ちが今測ったら6時間(公称14時間だけどバッテリーは劣化してるし、SSDは案外電気食うし)なので、今も変わらないか。

書誌情報を検索。

 例の肺炎騒ぎで色々。……春節が吹っ飛んでしまったという。結局正月なし。

 書籍管理は一時的にwineで私本管理を動かして登録してた。一時的な措置で、ISBNで書き出して別のところに入れ直すことになる見込み。

 私本管理もそうだけど、皆さんAmazonからデータ引っ張ってこようとしてる。ただ、用途外利用もいいところで、APIや規約が変わったりいつ打ち切られても文句を言えない。やっぱり、書誌情報はできる限り国会図書館とか公的なところから欲しい。

 海外の図書館だと、Z39.50 (ISO23950)プロトコルでデータベースに接続するのが一般的で、AlexandriaなどはAmazonへの接続に加えて、Z39.50に対応していたりする。ただ、国会図書館のZ39.50サーバーは来月末に止まるという……。NDLのSRUサーバーはまだ止まらないので、Z39.50しか対応していないクライアントで日本語な書誌情報を拾うなら、代理サーバーのyazproxyをローカルで動かすしかないんでしょうね。

 BSD/Linuxで書籍管理をする場合、以前だったらAlexandriaだったけど、どこのディストリビューションでも削除されてる。Ruby gem経由で導入することになるけど、うまく行かず。

 追記。Ubuntu 20.04で最新版を入れたら導入できた。流れとしてはapt-get install libyaz*のあとgem install alexandria-book-collection-managerしたら入った。

github.com

 GTKを使用するソフトではバージョンアップでAPIの互換性がなくなり、1系から2系、2系から3系への移行がされないソフトは消される運命にある(PDFEditとか)。頻繁に更新されるソフトではこの手の移行作業はされるけれど、書籍管理なんて一旦完成してしまえば更新する理由に乏しい。完成後放置されて消されて、次のソフトが生まれるみたいな車輪の再発明みたいなことが繰り替えされている。上のAlexandriaとか下のGCStarなどは本家からフォークされて最新環境で動くようになっているけれど、フォークがDebianなどのディストリビューションに採用されるのは極めてまれだったりする。

 頻繁に更新されるソフトを用いればいいという話だけど、Calibreくらいしか思い浮かばず。あるいはWeb系の技術、Next-L Enjuみたいな図書館管理システムをローカルで動かす? となってしまうわけで。

動画管理。

 年が明けましたねぇ。と言いつつ、本番は春節のような気がする今日このごろ。

 昨年末ごろから香港映画なDVDを重複購入する事故が複数回起きてしまったので、personal collection softwareに手を出す。LinuxだとGCStarかTellicoだけど、AndroidにViewerがあるGCStarを導入した。これは外出先で確認できるのが目的だから。

www.gcstar.org

 入れた後に所有するBDやらDVDの情報を片っ端から突っ込む。全部で340本なり。うち248本、七割方(73%)が香港映画という尖った構成かつ九割がDVD。これはレンタル落ちを狙って集めているため。出物にBDがあれば買うけど、そもそも香港映画でBDになっているのが少ないという理由が大きい。VHSをそのままDVDにしました、BDはありませんっていうのが多いし。

 データ取得はGCStarのプラグインを更新して、IMDbから取得してた。と言っても監督名とか年しか取得してくれないから、時間とジャケットだけは手動で入れた。他は気が向いたらとか、鑑賞したら入れるつもり(まずやらない)。

 香港映画を入れ終わったところで(何せ間違えて重複購入するのはこいつらだし)、GCStar Viewer用にデータを書き出そうとして躓く。.gcsだと画像を含んでいないので、Androidに持っていくと画像が出ないし、Debian stretchのGCStar 1.7.1+repack-1だと.gczを作るところが動かず。仕方ないので、一旦.tar.gzで書き出して解凍、そいつらを再びpkzipで固めて拡張子を.gcsにしたらGCStarで読めた。

 大問題はDebian BusterでGCStarが削除されたことか。VAIO Pだとこいつもビルドですかねぇ。あとは録画も入れるかどうか。狂った量になるのは間違いないか。外れた理由は長期間更新が無かったためだけど、こんなフォークがある。

gitlab.com

紅皿の挙動に悩まされる。

 Windows 10でようやくDDSKK+skk-nicolaを導入も、紅皿の挙動に悩まされる。具体的に言えば、変換キー(<convert>)と無変換キー(<non-convert>)をEmacsから読めなくなるので、skk-nicolaのときだけ紅皿を切る必要がある。やまぶきRだと一時オフの機能があるものの、紅皿にはないので、終了するしかなくなる(再起動も面倒)。

(おまけに私は言語切り替えで繁体字中国語の入力でRIMEまで遣うから、さらにややこしい)

 なお、IMが直接入力で変換キーに機能を割り当ててると、やはりEmacsで変換キーを読めなくなるので、その部分を消す必要がある。

追記: RIMEでは対処療法的な方法として、IM切り替えの直前に日本語IMの入力モードをオフでなく半角英数モード(_A)にしてからAlt + Spaceで切り替えることで紅皿が効かないようにすることができる。

『願榮光歸香港』のJyutPingと逐語訳

 香港の『国歌』となってしまった『願榮光歸香港』(願榮光、香港に栄光あれ)にJyutPingと逐語訳をつけてみた。「『国歌』? 香港は特区でしょ」って作者……。これ狙って作ってるでしょ。歌詞自体は標準の文章語(這とか標準広東語では用いない)な上に古語の「榮光」という言葉を用いており、かなりレベルが高い。

 もちろん、香港の歌らしく発音は標準広東語。歌詞には当然のように英語版に日本語版(標準の歌詞は改善の余地あり)もある。数字は声調番号でJyutPingなので6声調式。

『願榮光歸香港』 曲:thomas dgx yhl 詞:t、一眾連登仔

何以 這土地 淚再流
Ho4ji5 ze2to2dei6 leoi6zoi3lau4
(何故に ここで 涙をまた流すのか)
何以 令眾人 亦憤恨
Ho4ji5 ling6zung3jan4 jik6fan5han6
(何が 人々を また憤らせるのか)
昂首 拒默沉 吶喊聲 響透
Ngong4sau2 keoi5mak6cam4 naap6haam3seng1 hoeng2tau3
(顔を上げ 沈黙を拒め 叫び声よ 響きとおれ)
盼自由 歸於 這裡
Paan3zi6jau4 gwai1jyu1 ze2leoi5
(願う自由を 返せ ここに)

何以 這恐懼 抹不走
Ho4ji5 ze2hung2geoi6 mut3bat1zau2
(何故に この恐怖から 逃げないのか)
何以 為信念 從沒退後
Ho4ji5 wai6seon3nim6 cung4mut6teoi3hau6
(何の 信念のために 退かないのか)
何解 血在流 但邁進聲 響透
Ho4gaai2 hyut3zoi6lau4 daan6maai6zeon3seng1 hoeng2tau3
(解らないか 血が流れても 進む声が 響きとおる)
建自由 光輝 香港
Gin3zi6jau4 gwong1fai1 Hoeng1gong2
(自由を建て 輝く 香港)

在 晚星 墜落 徬徨 午夜
Zoi6 maan5sing1 zeoi6lok6 pong4wong4 ng5je6
(夜空の星が堕ち 彷徨う 深夜に)
迷霧裡 最遠處 吹來 號角聲
Mai4mou6leoi5 zoi3jyun5cyu3 ceoi1loi4 hou6gok3seng1
(迷いの霧の 最も深いところから 吹かれる 角笛の音)
捍自由
Hon5zi6jau4
(守れ自由を)
來齊集這裡
Loi4cai4zaap6ze2leoi5
(集まれここに)
來全力抗對
Loi4cyun4lik6kong3deoi3
(全力で抵抗せよ)
勇氣 智慧 也 永不滅
Jung5hei3 zi3wai6 jaa5 wing5bat1mit6
(勇気も 知恵も また 永遠に不滅だ)

黎明來到 要光復 這香港
Lai4ming4loi4dou3 jiu3gwong1fuk6 ze2Hoeng1gong2
(夜明けが来た 光よ戻れ この香港に)
同行兒女 為正義 時代革命
Tung4hung4ji4neoi2 wai6zing3ji6 Si4doigaak3ming6
(子や娘とともに 正義のため 時代を変える)
祈求 民主 與自由 萬世都 不朽
Kei4kau4 man4zyu2 jyu5zi6jau4 maan6sai3dou1 bat1nau2
(祈る 民主と 自由が いつまでも 朽ちないことを)
我願 榮光 歸香港
Ngo5jyun6 wing4gwong1 gwai1Hoeng1gong2
(我は願う 栄光が 香港にあらんことを)

 「何解」の訳出に非常に苦心しましたさ。広東語には「點解」という疑問詞があるので、そっちから考えると早い。単純に訳すと「何故」という一語になってしまうけれど、その前に「何以(こっちも「何故」だけど、「何を以て」つまり「何が」になる)」が続くので、原義の「相手に理解や解釋を求める」、つまり「何か解るか」になる。結果、「解らないか 血が流れても 進む声が 響きとおる」となった次第。

 広東語の楽曲は韻を踏むのが特徴だけど、この曲は弱い。A1の「淚再流」(lau4)とA2の「抹不走」(zau2)くらいだけど、4声(低降調)と2声(高昇調)、清濁は置いておくとしても要は上声と平声なので韻になってない。

「Ginzijau gwaijyu Hoenggong!」